消本訓令第3号
目次
(目的)
第1条この規程は、三郷市の救急業務及びこれに関連する業務の実施について、必要な事項を定め、救急業務の効率的な運営を図ることを目的とする。
(定義)
第2条この規程において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
(1) 救急業務 消防法(昭和23年法律第186号。以下「法」という。)第2条第9項に規定する救急業務のほか、次に掲げるものをいう。
ア 現に、医療機関その他の場所(以下「医療機関等」という。)にある傷病者で、当該医療機関等の医師が医療上の理由により医師の病状管理のもとに緊急に他の医療機関等に搬送(以下「転院搬送」という。)する必要があるものを救急隊によって搬送することをいう。
イ 傷病者を搬送することが、その生命に著しく危険を及ぼすおそれがあり、又は傷病者の救助に当たり、緊急に医師を必要とする場合に、救急隊によって医師を当該傷病者のある場所に搬送(以下「医師搬送」という。)することをいう。
ウ 緊急に医療機関等から医療用資器材又は救急資器材等を救急現場へ輸送(以下「資器材等輸送」という。)することをいう。
(2) 救急事故 救急業務の対象となる事故で、別表に掲げるものをいう。
(3) 救急活動 救急業務を行うための活動で、救急隊の出場から帰署までの一連の活動をいう。
(4) 医療機関 救急病院等を定める省令(昭和39年厚生省令第8号)第1条並びに医療法(昭和23年法律第205号)第1条の5に規定する病院及び診療所をいう。
(5) 救急救命士 救急救命士法(平成3年法律第36号)第2条第2項に規定する救急救命士をいう。
(6) 応急処置等 救急隊員の行う応急処置等の基準(昭和53年消防庁告示第2号)第5条から第7条までに規定する観察及び応急処置をいう。
(7) 救急救命処置 救急救命士法第2条第1項に規定する処置をいう。
(8) 救急資器材 救急業務実施基準(昭和39年3月3日自消甲教発第6号)第11条に規定する資器材をいう。
(管理責任)
第3条消防長は、三郷市全域の救急事象の実態を把握し、これに対応する救急業務執行体制の確立を図るとともに、その所属職員を指揮監督し、救急業務の運営について万全を期するものとする。
2 消防署長(以下「署長」という。)は、消防長の指揮監督のもと救急体制の確立を図るとともに、その所属職員を指揮監督し、救急業務の運営について万全を期するものとする。
(関係機関等との連携)
第4条消防長及び署長は、救急業務に関係ある機関及び団体と密接な連携を図り、救急業務の効率的な運営に努めるものとする。
(救急隊の編成及び任命)
第5条救急隊は、消防法施行令(昭和36年政令第37号。以下「令」という。)第44条第1項本文の規定により救急自動車1台及び救急隊員3人以上をもって、又は同項ただし書の規定により救急自動車1台及び救急隊員2人以上をもって編成し、救急隊長(以下「隊長」という。)、救急隊員及び機関員は署長が任命する。
2 隊長は、消防士長以上の階級者をもってこれに充てる。ただし、消防長が認める場合は、この限りでない。
3 第1項の救急隊員は、令第44条第3項に規定する消防職員をもって充てるようにしなければならない。
(救急隊員の服装)
第6条救急隊員は、救急業務に従事する場合は、三郷市消防吏員服制に関する規則(昭和47年規則第11号)に定めるほか、状況により感染防護衣、保安帽等を着用するものとする。
(救急隊の出場)
第7条消防長は、東埼玉消防指令センター(以下「指令センター」という。)において救急事故が発生した旨の通報を受けた場合又は救急事故が発生したことを知った場合は、当該事故の発生場所、傷病者数、傷病の程度等を確認し、救急隊を出場させるものとする。
(救急資器材の管理等)
第8条消防長は、次のとおり救急資器材の管理等に努めるものとする。
(1) 救急資器材の整備及び改善を図ること。
(2) 救急資器材の使用実態を把握し、効果的な活用方策を講ずること。
(3) 救急資器材の運用上の区分を行うとともに、その需要状況を把握し適切な配置に努めること。
2 署長は、配置されている救急資器材の効果的な活用を図るものとする。
3 署長は、次に掲げる基準により、救急自動車及び救急資器材の点検整備を行うものとする。
(1) 交代時点検整備 毎日
(2) 使用後点検整備 毎使用後
(3) 定期点検整備 月2回
(消毒等の実施)
第9条署長は、次に掲げる基準により救急自動車及びその積載品並びに救急資器材の清掃及び消毒を行うものとする。
(1) 定期消毒 月2回
(2) 使用後の消毒 毎使用後
(消毒の標示)
第10条署長は、前条第1号又は第33条の規定による消毒をしたときは、その旨を消毒実施表(様式第1号)に記録し、救急自動車内の見やすい場所に掲示するものとする。
(技能管理)
第11条消防長は、応急処置技術の改善並びに救急隊員の知識及び技術の向上を図るものとする。
2 署長は、救急隊員の知識及び技術の向上を図るために必要な指導を行い、技能管理を行うものとする。
3 署長は、救急活動における事後検証を実施するとともに、必要な処置を講ずるものとする。
(指導救命士)
第11条の2消防長は、前条第1項に規定する技術等の向上を図るため、救急救命士のうちから、別に定めるところにより指導救命士を任命する。
(救急技術指導者)
第12条消防長は、メディカルコントロール体制の強化及び充実を図るため、救急救命士の資格を有する職員のうちから救急技術指導者を任命する。
2 救急技術指導者は、次に掲げる業務の管理を行うものとする。
(1) 救急活動全般についての検証に関すること。
(2) 検証医の検証事例の事前チェックに関すること。
(3) 救急隊員に対する訓練、指導及び再教育に関すること。
(4) その他救急活動における必要な事項に関すること。
(統括救急技術指導者)
第13条消防長は、消防本部又は消防署に統括救急技術指導者を置くものとする。
2 統括救急技術指導者は、救急技術指導者に任命された指導救命士のうちから消防長が指定する。
3 統括救急技術指導者は、消防長の命を受け、救急業務の調整及び救急技術指導者の指導及び調整にあたるものとする。
(研修計画)
第14条消防長は、救急隊員の知識及び技能の向上を図るため、次に掲げる研修の計画を定めるものとする。
(1) 救急救命士就業前研修
(2) 救急救命士再教育及び追加教育研修
(3) 救急隊員再教育研修
(訓練の実施)
第15条署長は、救急隊員の技能向上を図るため、次に掲げる訓練を実施するものとする。
(1) 基本訓練 救急隊員として救急活動に必要な技能を修得するために行うもの
(2) 総合訓練 救急隊員として救急活動全般に対応できる活動能力の向上を図るために行うもの
(救急活動の原則)
第16条救急活動は、救命を主眼とし、傷病者に必要な応急処置等を行い、速やかに医療機関に搬送するものとする。
(応急処置等の実施)
第17条応急処置等は、傷病者を医療機関の医師に引き継ぐまでの間又は医師が現場に到着するまでの間に、実施しなければ傷病者の生命に危険があり、又はその症状が悪化するおそれがあると認める場合に行うものとする。
(救急救命処置の実施)
第18条救急救命処置は、医師の具体的又は包括的な指示を受け、救急救命士が行うものとする。
(説明と同意)
第19条救急救命士が救急救命処置を行う場合は、傷病者又は家族等に対し、当該処置の必要性及び内容を説明し、同意を得るよう努めるものとする。
(医師への指導及び助言要請)
第20条隊長は、救急活動に当たって必要と認めるときは、医師に指導及び助言を求めるものとする。
(医師の要請)
第21条隊長は、次の各号のいずれかに該当する場合は、速やかに現場に医師を要請するものとする。
(1) 傷病者の状態からみて搬送することが生命に危険であると認める場合
(2) 傷病者の状態からみて搬送可否の判断が困難な場合
(3) 傷病者の救助に際し医師による医療が必要な場合
(4) 傷病者の生死について、医師による現場での診断処置が必要な場合
(5) 多数傷病者が発生した場合
(医療機関の選定)
第22条傷病者の搬送に当たっては、原則として傷病者の症状及び程度に適応した最も近い医療機関を選定するものとする。ただし、傷病者又は家族等から特定の医療機関へ搬送を依頼された場合及び通院加療中の医療機関がある場合は、傷病者の症状、程度及び救急業務上の支障の有無を判断し、可能な範囲において当該医療機関に搬送するよう努めるものとする。
(傷病者の搬送)
第23条傷病者の搬送に当たっては、傷病者の状態からみて搬送可能と認める場合に限り、当該傷病者を搬送するものとし、傷病者が複数の場合は、症状が重いと認めるものを優先するものとする。ただし、傷病者又は家族等が搬送を拒んだ場合は、搬送しないことができる。
(傷病者の搬送制限)
第24条傷病者が、次の各号のいずれかに該当する場合は、当該傷病者を搬送しないことができる。
(1) 明らかに死亡している場合
(2) 医師が死亡していると判断した場合
(3) 傷病者が明らかに感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10年法律第114号。以下「感染症法」という。)第6条に規定する一類感染症、二類感染症、指定感染症又は新感染症による患者で、入院勧告を受けている場合
(4) 前3号に掲げるもののほか、法令により責任を負う他の公の機関が搬送することとなっている場合
(転院搬送)
第25条転院搬送は、搬送先医療機関等が確保されている場合に行うものとし、かつ、搬送元医療機関等の医師等の同乗を求めるものとする。ただし、医師が直接病状管理の必要がないと認めるときは、この限りではない。
(関係者の同乗)
第26条隊長は救急業務の実施に際し、傷病者の家族等又は警察官が同乗を求めた場合は、応急処置等に支障がない限り努めて応じるものとする。
2 隊長は、正常な意思表示ができない傷病者を搬送する場合は、傷病者の家族等の同乗を求めるものとする。
(家族等への連絡)
第27条隊長は、傷病者の傷病の状況により必要があると認めるときは、当該傷病者の家族等に対し傷病の程度又は状況等を連絡するよう努めるものとする。
(救急隊員の任務)
第28条隊長は、救急活動全般の責任があることを自覚し、救急隊員を指揮して救急活動を円滑に行うものとする。
2 救急隊員は、隊長の命を受け業務に精励するとともに、積極的に隊長を補佐し、効果的に救急活動を行うものとする。
(救急隊員の心得)
第29条救急隊員は、次に掲げる事項に留意し、救急業務に従事するものとする。
(1) 救急業務に関する法令を遵守すること。
(2) 救急業務の特殊性を自覚し、救急技術の向上に努めること。
(3) 常に身体及び着衣の清潔保持に努めること。
(4) 傷病者に対しては、親切丁寧を旨とし、羞恥心又は不快の念を抱かせないように努めること。
(安全管理の責務)
第30条消防長は、救急業務の遂行に必要な安全管理体制を確立するため、施設及び救急資器材の管理を行うとともに、安全に関する教育を実施し、安全管理に努めるものとする。
2 署長は、施設及び救急資器材の適正な整備を行うとともに、安全の保持に努めるものとする。
(安全管理の主体)
第31条救急活動における安全管理の主体は、隊長とする。
2 隊長は、救急活動の特性に応じた安全管理体制を確立するとともに、隊員を指揮して傷病者、協力者等の安全管理に努めるものとする。
3 救急隊員は、安全確保の基本が自己にあることを認識し、救急活動における安全監視及び危険要因の排除並びに行動等に配意して危害の防止に努めるものとする。
(感染症等防止対策)
第32条消防長は、救急隊員その他の消防職員及び救急自動車等が感染症法第6条に規定する感染症の病原体その他の病原体による感染又は汚染を受けるおそれが生じた場合は、所要の措置を講ずるものとする。
(救急廃棄物)
第33条署長は、救急活動により排出される医療廃棄物の処理について必要な管理体制を整備するものとする。
(警察機関との協力)
第34条隊長は、救急業務実施に当たり、交通事故、犯罪事故その他警察機関へ報告が必要であると認める事象が発生し、又は発生するおそれがある場合は、速やかに警察機関に通報するとともに、現場保存等警察機関の行う捜査活動に協力するものとする。
2 隊長は、傷病者の身元が不明な場合は、直ちに警察官へ通報するものとする。
(救急活動の記録等)
第35条隊長は、救急活動を行った場合は、別に定める、救急活動記録票兼救急救命処置録、検証票、搬送確認書(医療機関控え)及び搬送確認書(救急隊控え)を記入要領により作成し、速やかに署長を経由して消防長に報告するものとする。
2 救急救命士は、救急救命処置を行ったときは、救急救命士法第46条に規定する救急救命処置録として、前項の救急活動記録票兼救急救命処置録に所要の事項を記入するものとする。
(医療機関への引継)
第36条救急隊は、傷病者を搬送し、医療機関等に引き継いだときは、傷病者の状態、応急処置等を医師に告げるとともに搬送確認書(医療機関控え)を交付し、救急活動記録票に医師の署名又は押印を受けるものとする。
(報告)
第37条隊長は、毎月の出場件数、搬送人員等を、署長を経由して消防長に報告するものとする。
(住民に対する普及啓発)
第38条消防長は、住民に対する応急手当の普及啓発活動を計画的に推進するものとする。
(民間による患者等搬送事業に対する指導等)
第39条消防長は、民間の患者等搬送事業者が患者等搬送用自動車を使用し、患者等の搬送業務を行う事業に対する指導及び認定について、必要な措置を講ずるものとする。
(救急自動車同乗研修)
第40条消防長は、救急自動車同乗研修の実施について、必要な事項を定めるものとする。
(要保護者等の取り扱い)
第41条隊長は、生活保護法(昭和25年法律第144号)に規定する被保護者及び要保護者並びに中国残留邦人等の円滑な帰国の促進並びに永住帰国した中国残留邦人等及び特定配偶者の自立の支援に関する法律(平成6年法律第30号)による支援給付を受ける者と認める傷病者を医療機関等に搬送した場合は、直ちに署長に報告しなければならない。
2 署長は、前項の報告を受けたときは、要保護者送院通知書(様式第2号)により関係機関及び医療機関等の責任者に通知するものとする。
(救急事故搬送証明等)
第42条消防長は、次の各号に掲げる者から救急事故による救急事故搬送証明書交付請求書(様式第3号)が提出されたときは、当該事故の事実を確認の上、救急事故搬送証明書(様式第4号)により証明するものとする。
(1) 傷病者本人
(2) 前号の親族でそれを証明できる者
(3) 前2号のほか、消防長が必要と認めた者
2 消防長は、前項の規定により救急事故搬送証明書を交付したときは、救急事故搬送証明交付簿(様式第5号)に記載しておかなければならない。
3 第1項の証明書の証明手数料は、三郷市手数料徴収条例(平成12年条例第1号)の定めるところによる。
(一般人に対する協力要請)
第43条隊長は、法第35条の10第1項の規定に基づき、事故現場付近にいる者の協力を求める場合は、協力者の安全に留意するとともに、協力を得たときは、救急活動記録票に協力の概要を記録しておくものとする。
(第三者の妨害)
第44条隊長は、救急活動実施中に第三者からの妨害又は加害を受けたときは、直ちに警察官に通報するとともに、被害の拡大防止に努めなければならない。
2 隊長は、第三者からの妨害又は加害により救急業務の継続が不可能と認めたときは、直ちに署長に報告しなければならない。
3 署長は、第三者からの妨害又は加害があったときは、消防長へ報告するとともに警察機関と密接な連絡をとり、厳正な措置を講じなければならない。
(その他)
第45条この規程に定めるもののほか、救急業務に関し必要な事項は、消防長が別に定める。
この訓令は、平成21年4月1日から施行する。
この訓令は、平成25年1月1日から施行する。
この訓令は、平成26年10月1日から施行する。
この訓令は、平成27年4月1日から施行する。
1 この訓令は、平成27年5月1日から施行する。
2 この訓令の施行の際、この訓令による改正前の三郷市救急業務に関する規程の規定に基づき作成された様式の用紙で、現に残存するものは、所要の修正を加え、なお使用することができる。
この訓令は、平成30年1月1日から施行する。
この訓令は、公布の日から施行する。
この訓令は、令和8年4月1日から施行する。
別表(第2条関係)
類別
種別
摘要
不慮の事故
火災
火災現場において直接火災に起因して生じた事故をいう。
自然災害事故
暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波、噴火、雪崩、地すべりその他の異常な自然現象に起因する災害による事故をいう。
水難事故
水泳中(運動競技によるものを除く。)の溺者又は水中転落等による事故をいう。
交通事故
すべての交通機関相互の衝突及び接触又は単一事故若しくは歩行者等が交通機関に接触したこと等による事故をいう。
労働災害事故
各種工場、事業所、作業所、工事現場等において就業中に発生した事故をいう。
運動競技事故
運動競技の実施中に発生した事故で直接運動競技を実施している者、審判員、関係者等の事故(ただし、観覧中の者が直接に運動競技用具等によって負傷したものを含み、競技場内の混乱によるものは含まない。)をいう。
一般負傷
他に分類されない不慮の事故をいう。
故意の事故
加害
故意に他人によって傷害等を加えられた事故をいう。
自損行為
故意に自分自身に傷害等を加えた事故をいう。
疾病
急病
疾病によるもので救急業務として行ったものをいう。
その他
転院搬送
第2条第1号アによるものをいう。
医師搬送
第2条第1号イによるものをいう。
資器材等輸送
第2条第1号ウによるものをいう。
その他
上記の種別に分類不能のもの並びに誤報及びいたずらをいう。
様式第1号(第10条・第33条関係)
様式第2号(第42条関係)
様式第3号(第43条関係)
様式第4号(第43条関係)
様式第5号(第43条関係)
三郷市救急業務に関する規程
平成21年4月1日 消防本部訓令第3号
(令和8年4月1日施行)
| 制定 | 平成21年4月1日 | 消防本部訓令第3号 |
| 改正 | 平成24年12月25日 | 消防本部訓令第4号 |
| 改正 | 平成26年8月28日 | 消防本部訓令第5号 |
| 改正 | 平成27年3月25日 | 消防本部訓令第1号 |
| 改正 | 平成27年4月27日 | 消防本部訓令第4号 |
| 改正 | 平成29年12月25日 | 消防本部訓令第4号 |
| 改正 | 令和8年1月30日 | 消防本部訓令第1号 |