Political Activity Expenses
三郷市議会の政務活動費は、会派または議員1人につき
月額3万円
年36万円。24人ぶんで年864万円にあたります。使わなかった分は市に返します
864万円/年
24人ぶんの総額(月3万円×12か月×24)
0.012%
一般会計711.5億円に占める割合
61円/年
市民1人あたりの負担(人口141,804人で計算)

議員がもらうお金のうち、使い道が公開されているのはこれです。

政務活動費は、議員報酬とは別のお金です。報酬は使い道を報告しませんが、政務活動費は1円単位で収支報告書を出し、市がそれを公開しています。地方自治法は議長に「使途の透明性の確保に努める」義務まで課しています。額の大小より、この「見られる前提のお金」という性格のほうが大事だと考えています。

The Numbers

いくら出ていて、どういう扱いなのか

三郷市議会の政務活動費は、会派(所属議員が1人の場合を含む)および議員個人に交付されます。額は条例で決まっていて、議会が自由に増やせるものではありません。

Per Month
1人あたり月額
30,000
会派または議員1人につき
Per Year
1人あたり年額
36万円
前期(4〜8月)・後期(9〜翌3月)に分けて交付
Per Term
1人あたり任期4年
144万円
議員報酬・期末手当とは別のお金
Total
24人ぶんの年間総額
864万円
全額を使った場合の上限。実際は返還分がある

使わなかった分は、返します

政務活動費は会計年度ごとに精算し、残金は市に返還します。任期満了(一般改選)の年は、前期・後期ごとに精算します。

ここが議員報酬との決定的な違いです。報酬は使い道を問われませんが、政務活動費は使途を報告し、余りは返すお金です。年864万円という数字は「全額使った場合の上限」であって、実際の支出額ではありません。

規模感でいうと、令和7年度の一般会計歳出決算711億4,976万円に対して0.012%。市民1人あたりでは年間およそ61円にあたります(人口141,804人で計算)。額が小さいから問題にしなくていい、という意味ではありません。使途が見られる前提のお金だからこそ、中身の議論に意味があります。

The Law

法律は、透明性まで書き込んでいる

政務活動費は地方自治法第100条の第14項から第16項に規定があります。条文はe-Gov法令検索の法令APIで逐語確認しました(2026年8月29日)。読むと、この制度が「出して終わり」ではないことが分かります。

地方自治法第100条 第14項(交付の根拠)

普通地方公共団体は、条例の定めるところにより、その議会の議員の調査研究その他の活動に資するため必要な経費の一部として、その議会における会派又は議員に対し、政務活動費を交付することができる。この場合において、当該政務活動費の交付の対象、額及び交付の方法並びに当該政務活動費を充てることができる経費の範囲は、条例で定めなければならない。

「することができる」なので、政務活動費を出さない自治体もあります。出す場合は、対象・額・方法・使える経費の範囲を条例で定めなければなりません。三郷市では「三郷市議会政務活動費の交付に関する条例」と、その施行規則がこれにあたります。

地方自治法第100条 第15項(報告の義務)

前項の政務活動費の交付を受けた会派又は議員は、条例の定めるところにより、当該政務活動費に係る収入及び支出の状況を書面又は電磁的記録をもつて議長に報告するものとする。

受け取った側に報告義務があります。これが収支報告書です。三郷市は各会派から提出された収支報告書をPDFで公開しています。

地方自治法第100条 第16項(議長の努力義務)

議長は、第十四項の政務活動費については、その使途の透明性の確保に努めるものとする。

法律が議長に対して、透明性の確保に努めよと命じています。「公開するかどうかは議会の裁量」という話ではありません。努力義務ではありますが、法律に書かれた方向ははっきりしています。

Check It

収支報告書は、いま公開されています

令和元年度から令和7年度まで、市のサイトで見られます

三郷市は、各会派から提出された収支報告書をPDFで公開しています。2026年8月29日時点で確認できたのは、令和7年度(前期・後期)、令和6年度、令和5年度、令和4年度、令和3年度(前期・後期)、令和2年度、令和元年度です。

三郷市議会 政務活動費のページを見る(外部サイト)

ただ、PDFを開かないと分かりません

公開されてはいます。けれど、会派ごとのPDFを1つずつ開いて、自分で足し算しないと全体像が見えません。「三郷市議会全体で去年いくら使い、いくら返したのか」を知りたいだけでも、その作業が要ります。

これは三郷市に限った話ではなく、多くの議会で同じです。ただ、公開しているのだから読めるはずだ、というのと、実際に読めるかは別のことだと考えています。

私は、少なくとも自分の会派の分は、このサイトで読める形にすべきだと思っています。まだやれていません。(2026年8月29日時点で未着手です。着手したらこのページを更新します。)

Honest Notes

正直に書いておきます

率直な疑問「月3万円で、何に使うのか」

法律の言葉では「調査研究その他の活動に資するため必要な経費」です。一般には資料の購入、研修や視察の費用、調査の委託、広報の作成などが対象になります。具体的に何に使えるかは条例と施行規則が定めており、自治体ごとに違います。

私自身の使途については、上に書いたとおり、まだこのサイトで読める形にできていません。「公開されているから見てください」で済ませるのは、私の立場では不十分だと思っています。

率直な疑問「政務活動費は廃止すべきでは」

その意見があることは理解しています。他の自治体で不適切な使い方が問題になってきた経緯もあります。

そのうえで私の考えを書くと、調べる費用をゼロにすると、調べられる人しか議員が務まらなくなります。資料を買い、現地を見て、専門家に聞く。その費用を自腹だけでまかなうなら、自己資金のある人が有利になります。

ですから私は、廃止か存続かより「1円単位で見られる状態になっているか」が論点だと考えています。見られていれば、おかしな使い方は続きません。地方自治法100条16項が透明性を書いているのは、そういう趣旨だと読んでいます。

このページの弱点「実際にいくら使われ、いくら返還されたのかが無い」

そのとおりで、ここが最大の弱点です。2026年8月29日時点で、私は年度ごとの支出総額と返還総額を集計していません。公開されているPDFを全会派分ひらけば出せますが、まだやっていません。

「たくさん使われている」とも「ほとんど返還されている」とも書きません。集計してから書きます。

関連「議員報酬とあわせて、結局いくらかかっているのか」

一般議員1人あたり4年間で、報酬2,064万円+期末手当928万円+政務活動費144万円=3,136万円です。定数24人ぶんで任期4年、およそ7.5億円になります。

定数を動かすと総額と議員1人あたりの市民数がどう変わるかは、議員を1人減らすと、4年で3,136万円 で試せます。

WHOSE BUDGET?

そもそも、誰の予算か

政務活動費は市の一般財源です。市民が納めた税金から出ています。市民1人あたり年およそ61円という額は小さく見えますが、使い道を報告する義務がついている点で、市の支出のなかでは珍しい性格を持っています。

議員報酬は使途を問われません。市の職員給与も同じです。政務活動費だけが1円単位で報告され、公開されます。だとすれば、これは「削る対象」というより「他の支出にも同じ透明性を求めるときの足がかり」だと考えています。市の支出全体の見方は 三郷市の財政を家計に置きかえる に整理しました。

Sources & Notes

作成:鈴木優作(三郷市議会議員/創政MISATO)
誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。