Whose Job Is It?
市内の雑草問題を、ひと言でいえば
責任の設計の問題
草の問題に見えて、実は「誰の土地を・誰の費用で・どこまで」という責任設計の問題です。三郷市には既に良い自助支援(草刈機の無料貸出・刈り草の搬入受入)があります。その先の制度をどう設計できるか——私が考えたいのは、そこです。
約3.4億円/年
みどり公園費(市有地側の維持管理・令和8年度)
無料貸出
草刈機(市の自助支援・燃料は自己負担)
同じ周期
雑草は全市で夏に一斉に伸びる

「全部、市がやるべき」か——
雑草から考える、責任の設計。

このページは、市内の雑草・空き地管理の現状と課題を、私の視点で整理したものです。結論から言えば——民有地の雑草は所有者責任が大原則。市の役割は「代わりに刈る」ことではなく、自助を安くし、応じない所有者に責任を果たさせる制度を持つことだと考えています。本ページは会派・議会の見解ではなく、私個人の考えの整理です。そして答えを示すためではなく、この問いを市民のみなさんと一緒に考えたくて公開しています。

What Misato Already Does

三郷市が、いまやっていること

実は筋の良い「自助支援」が既にあります

① 草刈機の無料貸出——自分で刈る市民に、クリーンライフ課が機材を無料で貸します(営利目的は不可・燃料は自己負担)。
② 空き地雑草の相談→所有者への除草依頼——相談を受けて現地を確認し、所有者(管理者)に除草を依頼。農地は農業委員会等へ連絡・あっせん。
③ 刈り草・せん定枝の個人搬入受け入れ——刈った後の処分の受け皿も市が用意しています。

この3本柱は「市が代わりに刈る」のではなく、道具(入口)と処分(出口)を支えて、作業(本体)は所有者・市民が担うという設計です。負担のあり方として、方向性は正しいと私は考えています。まずこの現行の取り組みが、もっと知られてよいはずです。

The Structure

前提となる、3つの構造

① 所有権の壁

民有地の雑草は所有者の管理責任が原則で、市が勝手に立ち入って刈れば財産権の侵害になります。市ができるのは原則「所有者への連絡・お願い」まで。所有者が市外在住・相続未登記・所在不明だと、その連絡自体が届きません。

② 需要の完全な同期

雑草は市内全域で同じ周期(梅雨明け〜夏)で一斉に伸びます。苦情も、市有地の刈り取りも、業者・シルバー人材への発注も、同じ数週間に集中する。予算と委託契約は年間平準で組まれるのに、需要は季節スパイク——「順番待ちの間に次が伸びる」構造が毎年繰り返されます。

③ 資源の有限性

市有地だけでも、みどり公園費 約3.4億円/年(都市公園維持224,308千円・緑道等67,979千円・樹木等保全3,758千円)に道路の路肩管理が加わります。ここへ民有地の分まで市費で応えるのは、面積的にも財政的にも現実的ではありません。

Whose Budget?

そもそも、誰の予算でやるべきか

「市が全部やる」は、優しさに見えて公平ではない

民有地の除草は、所有者の費用と責任が大原則です。市が代わりに刈るほど「放置すれば市がやってくれる」という逆のインセンティブが育ち、自費で真面目に管理している所有者との不公平が広がります。雑草は、市費の投入がかえって問題を増やしうる領域です。

だから市の役割は、3つに限定するのが筋だと考えています。
① 市有地を、明示された基準で管理する——どこを・年何回刈るかの基準を公開する。
② 自助を安くする——貸出と搬入受入(既にある)。台数と周知を強化する。
③ 責任を果たさせる制度を持つ——依頼に応じない所有者への、勧告・命令・代執行(費用は所有者請求)までの道筋。

私が注目している選択肢——「条例」

近隣の越谷市には「空閑地等に繁茂した雑草類の除去に関する条例」があり、多くの市が同種の条例で勧告・命令・代執行の根拠を持っています。三郷市にもあき地の雑草等の除去に関する条例があり、指導・助言(4条)→勧告(5条)→命令(6条)→代執行(7条)までの道筋が定められています。つまり道具はすでに道具箱にあります。問いは「使われているか」です——勧告・命令・代執行が年に何件あるのか、費用はいくら回収できているのか。空家特措法が使えるのは「空家の敷地」だけなので、建物のない更地はこの条例が唯一の根拠になります。条例を実際に動かすための基準と件数を公開すべきかどうか——ここは、市民のみなさんと一緒に考えたいところです

Thinking Together

ここから先は、皆さんと考えたい

考えるための、3つのたたき台

いずれも、答えを決めるためのものではありません。みなさんと考えるための、私のたたき台です。

① 自助支援の拡充——貸出台数と周知の強化。「借りたい夏に借りられる」状態へ。
② 執行の根拠づくり——応じない所有者への条例上の手段(勧告→命令→代執行・費用請求)の整備。
③ 共助の制度化——公園愛護会型のアダプト制度を空き地・道路際に拡張し、需要ピークを地域で分散する。

「もっと市がやれ」でも「市は何もするな」でもなく、責任の設計を直す——それが増税なしで雑草を減らす、おそらく唯一の道だと私は考えています。条例の有無などの事実確認は、私自身がこれから進め、分かり次第このページを更新します。

Sources & Notes

作成:鈴木優作(三郷市議会議員/創政MISATO)
事実の誤り・現場の実情のご指摘をお待ちしています。