いくら出ていて、どういう扱いなのか
三郷市議会の政務活動費は、会派(所属議員が1人の場合を含む)および議員個人に交付されます。額は条例で決まっていて、議会が自由に増やせるものではありません。
使わなかった分は、返します
政務活動費は会計年度ごとに精算し、残金は市に返還します。任期満了(一般改選)の年は、前期・後期ごとに精算します。
ここが議員報酬との決定的な違いです。報酬は使い道を問われませんが、政務活動費は使途を報告し、余りは返すお金です。年864万円という数字は「全額使った場合の上限」であって、実際の支出額ではありません。
規模感でいうと、令和7年度の一般会計歳出決算711億4,976万円に対して0.012%。市民1人あたりでは年間およそ61円にあたります(人口141,804人で計算)。額が小さいから問題にしなくていい、という意味ではありません。使途が見られる前提のお金だからこそ、中身の議論に意味があります。
法律は、透明性まで書き込んでいる
政務活動費は地方自治法第100条の第14項から第16項に規定があります。条文はe-Gov法令検索の法令APIで逐語確認しました(2026年8月29日)。読むと、この制度が「出して終わり」ではないことが分かります。
普通地方公共団体は、条例の定めるところにより、その議会の議員の調査研究その他の活動に資するため必要な経費の一部として、その議会における会派又は議員に対し、政務活動費を交付することができる。この場合において、当該政務活動費の交付の対象、額及び交付の方法並びに当該政務活動費を充てることができる経費の範囲は、条例で定めなければならない。
「することができる」なので、政務活動費を出さない自治体もあります。出す場合は、対象・額・方法・使える経費の範囲を条例で定めなければなりません。三郷市では「三郷市議会政務活動費の交付に関する条例」と、その施行規則がこれにあたります。
前項の政務活動費の交付を受けた会派又は議員は、条例の定めるところにより、当該政務活動費に係る収入及び支出の状況を書面又は電磁的記録をもつて議長に報告するものとする。
受け取った側に報告義務があります。これが収支報告書です。三郷市は各会派から提出された収支報告書をPDFで公開しています。
議長は、第十四項の政務活動費については、その使途の透明性の確保に努めるものとする。
法律が議長に対して、透明性の確保に努めよと命じています。「公開するかどうかは議会の裁量」という話ではありません。努力義務ではありますが、法律に書かれた方向ははっきりしています。
収支報告書は、いま公開されています
令和元年度から令和7年度まで、市のサイトで見られます
三郷市は、各会派から提出された収支報告書をPDFで公開しています。2026年8月29日時点で確認できたのは、令和7年度(前期・後期)、令和6年度、令和5年度、令和4年度、令和3年度(前期・後期)、令和2年度、令和元年度です。
ただ、PDFを開かないと分かりません
公開されてはいます。けれど、会派ごとのPDFを1つずつ開いて、自分で足し算しないと全体像が見えません。「三郷市議会全体で去年いくら使い、いくら返したのか」を知りたいだけでも、その作業が要ります。
これは三郷市に限った話ではなく、多くの議会で同じです。ただ、公開しているのだから読めるはずだ、というのと、実際に読めるかは別のことだと考えています。
私は、少なくとも自分の会派の分は、このサイトで読める形にすべきだと思っています。まだやれていません。(2026年8月29日時点で未着手です。着手したらこのページを更新します。)
正直に書いておきます
率直な疑問「月3万円で、何に使うのか」
法律の言葉では「調査研究その他の活動に資するため必要な経費」です。一般には資料の購入、研修や視察の費用、調査の委託、広報の作成などが対象になります。具体的に何に使えるかは条例と施行規則が定めており、自治体ごとに違います。
私自身の使途については、上に書いたとおり、まだこのサイトで読める形にできていません。「公開されているから見てください」で済ませるのは、私の立場では不十分だと思っています。
率直な疑問「政務活動費は廃止すべきでは」
その意見があることは理解しています。他の自治体で不適切な使い方が問題になってきた経緯もあります。
そのうえで私の考えを書くと、調べる費用をゼロにすると、調べられる人しか議員が務まらなくなります。資料を買い、現地を見て、専門家に聞く。その費用を自腹だけでまかなうなら、自己資金のある人が有利になります。
ですから私は、廃止か存続かより「1円単位で見られる状態になっているか」が論点だと考えています。見られていれば、おかしな使い方は続きません。地方自治法100条16項が透明性を書いているのは、そういう趣旨だと読んでいます。
このページの弱点「実際にいくら使われ、いくら返還されたのかが無い」
そのとおりで、ここが最大の弱点です。2026年8月29日時点で、私は年度ごとの支出総額と返還総額を集計していません。公開されているPDFを全会派分ひらけば出せますが、まだやっていません。
「たくさん使われている」とも「ほとんど返還されている」とも書きません。集計してから書きます。
関連「議員報酬とあわせて、結局いくらかかっているのか」
一般議員1人あたり4年間で、報酬2,064万円+期末手当928万円+政務活動費144万円=3,136万円です。定数24人ぶんで任期4年、およそ7.5億円になります。
定数を動かすと総額と議員1人あたりの市民数がどう変わるかは、議員を1人減らすと、4年で3,136万円 で試せます。