For the Next Generation
三郷市が令和7年度に子どもへ使ったのは
147.1億円
一般会計の歳出決算617.7億円の23.8%。3世代のなかで最も大きい
118.2億円
児童福祉費(保育・学童・手当など)
22.7億円
小学校費+中学校費+幼稚園費
0
市が払っている小中学校の先生の給与

子どもに使うお金は、いちばん大きい。それでも足りないと言われる。

三郷市の予算のうち、子どもに使われている額は3世代で最大です。にもかかわらず「足りない」という声が絶えないのはなぜか。私は、市が動かせる部分と動かせない部分が混ざっているのに、区別されずに語られているからだと考えています。決算の実数を出したうえで、その線引きを書きます。

Breakdown

内訳

令和7年度決算の実数です。一般会計の費目は支出済額(予算現額ではありません)。

児童福祉費
11,816,568,380

保育所の運営、学童保育、児童手当、子ども医療費助成など。この世代の支出の約8割を占める

小学校費
1,842,710,037

校舎の維持と修繕、教材、給食の運営など。先生の給与は含まれない

教育総務費
615,532,311

教育委員会の運営、就学援助、教育相談など

中学校費
415,682,506

同じく校舎と教材。小学校費より小さいのは学校数の差

幼稚園費
16,045,670

市立幼稚園に関する経費。私立への支援は児童福祉費に入る

Where the Money Goes

市の予算で、世代にひもづくのはいくらか

令和7年度決算の実数です。一般会計の歳出決算は617.7億円。そのうち「この世代のための支出だ」とはっきり言える費目を拾うと、こうなります。

世代おおよその年齢ひもづく額一般会計歳出比内訳
未来世代0〜18歳ごろ147.1億円23.8%児童福祉費・小学校費・中学校費・教育総務費・幼稚園費(一般会計)
現役世代19〜64歳ごろ5.0億円0.81%商工費・労働費(一般会計)
先輩世代65歳以上140.5億円介護保険特別会計・後期高齢者医療特別会計の歳出決算

単位は令和7年度決算。一般会計は支出済額(予算現額ではありません)。先輩世代の欄は一般会計ではなく特別会計2つの歳出決算なので、一般会計歳出比は出していません。

この表の、いちばん大事な注意書き

「未来/現役/先輩」の3分類は、決算書には書かれていません。私が費目を読んで振り分けた整理です。だから、この表だけで「市は現役世代に冷たい」と結論づけるのは間違いです。

一般会計の歳出617.7億円のうち、3世代に振り分けた152.1億円を除いた残りは、どの世代とも切り分けられない支出です。道路(土木費45.9億円)、消防(21.5億円)、ごみと健康(衛生費31.7億円)、借金の返済(公債費51.0億円)、市役所の運営(総務費104.0億円)。これらは全員が使っています。

とくに社会福祉費127.1億円は、障害者福祉・国民健康保険への繰出・高齢者福祉などが混ざっており、2026年8月30日時点で私は目レベルまで分解できていません。ここを分けられれば、先輩世代の欄はもっと大きくなります。

それでも並べる意味があるとすれば、「はっきりひもづく額」だけでこれだけ差があるという事実が見えることだと考えています。

Scope

市にできること、市にはできないこと

「市に言っても仕方ない」と諦める前に、「市に言えば動く」ことを知っておいてほしいと思っています。逆に、市にできないことを市に求めても時間が流れるだけです。分野ごとの根拠法令は 市にできること、できないこと にまとめています。

市が決められること
学童保育の定員と時間市が設置し、市が決めます。待機や時間の延長は市の判断と予算で動きます
保育所の整備と入所の基準市が計画をつくり、認可し、利用調整をします
学校の施設・給食・ICT校舎の改修、給食のあり方、端末や通信環境は市の予算です
子ども医療費助成の対象年齢市が条例で決められます。県の補助を超える部分は市の負担になります
就学援助の基準と周知市が要綱で定めます。届いていない世帯があるかは市の問題です
市では決められないこと
小中学校の先生の人数と給与教職員は県が任命し、県が給与を負担します(県費負担教職員)。市が増員を決めることはできません
学習指導要領・教科書検定国が定めます
35人学級などの学級編制の標準国の法律と県の基準によります
児童手当の金額と対象国の制度です。市は支給の実務を担います
県立高校の設置・統廃合県の所管です

市にできないことでも、市議会から国や県へ意見書を出すことはできます(地方自治法第99条)。その求め方は 議会に声を届ける3つの方法 に書きました。

What I Do

私が議会でしていること

言いっぱなしにならないよう、実際の質問と答弁にリンクしています。会議録で確かめられます。

議会で取り上げたこと

令和8年6月定例会で「子育てと公務・市政等の両立を支える環境整備について」を質問しました。子ども未来部が行っているお子さん預かりの体制を、子ども未来部所管の会議にとどめず全庁のあらゆる委員会・審議会に広げることを要望しています。質問と答弁は 令和8年6月定例会 一般質問 に全文があります。

数字で確かめられること

子育て世帯が転入すると市の財政はどうなるのか、学校を統廃合すると何が変わるのかは、前提を動かして試せます。子育て世帯の転入インパクト学校統廃合シミュレーター、流山市との比較は 三郷×流山 子育てくらべ にあります。

数字を、自分で動かしてみてください

この世代に関わるテーマは、前提を変えて試せるようにしています。私の出した答えを信じる必要はありません。

未来世代のシミュレーションを見る

Honest Notes

正直に書いておきます

正直に「147億円も使っているのに、なぜ足りないのか」

この147.1億円のうち118.2億円は児童福祉費で、その多くは保育所の運営費と、児童手当のように国が制度を決めているお金です。市が自由に配分を変えられる部分は、この額よりずっと小さいと考えられます。ただし、その「自由に動かせる額」がいくらなのかを、私は2026年8月30日時点で数字にできていません。目レベルまで分解して出すべき宿題です。

正直に「先生を増やしてほしい」に、市はどう答えるのか

正直に言えば、市に決定権はありません。教職員は県が任命し県が給与を負担します。ただ「市の仕事ではありません」で終わらせるのは、たらい回しだと思っています。市にできるのは、県へ意見書を出すこと(地方自治法第99条)と、市の予算で支援員やICTなど別の手当てをすることです。前者の出し方は議会に声を届ける3つの方法にまとめました。

正直にこのページの弱点

0〜14歳が三郷市に何人いるかを、一次資料で確認できていません。推計はできますが、推測を書かない方針なので載せていません。また、1人あたりいくらという計算も、この人数が確定していないためできていません。

Sources & Notes

作成:鈴木優作(三郷市議会議員/創政MISATO)
誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。