For the Senior Generation
介護保険と後期高齢者医療の特別会計の歳出決算は
140.5億円
65歳以上38,552人・高齢化率27.1%(令和7年4月1日)。令和47年には35.9%の見通し
38,552
65歳以上(高齢化率27.1%)
22,566
75歳以上(人口の15.9%)
117.0億円
介護保険特別会計の歳出決算

保険料は、市だけでは決められない。

介護保険料が上がるという話になると、市議会が決めているように見えます。しかし介護保険の給付費は国25%・県12.5%・市12.5%・40〜64歳の保険料27%・65歳以上の保険料23%という法定の割合で分け合う仕組みで、市が単独で動かせる部分は限られています。どこまでが市の裁量で、どこからが国の制度なのかを、決算の実数とあわせて書きます。

Breakdown

内訳

令和7年度決算の実数です。一般会計の費目は支出済額(予算現額ではありません)。

介護保険特別会計(歳出決算)
11,704,451,975

要介護認定を受けた方への給付が中心。第1号被保険者は38,552人

後期高齢者医療特別会計(歳出決算)
2,346,781,250

原則75歳以上が対象。給付の主体は埼玉県の広域連合で、市の会計は保険料の徴収と納付が中心

Where the Money Goes

市の予算で、世代にひもづくのはいくらか

令和7年度決算の実数です。一般会計の歳出決算は617.7億円。そのうち「この世代のための支出だ」とはっきり言える費目を拾うと、こうなります。

世代おおよその年齢ひもづく額一般会計歳出比内訳
未来世代0〜18歳ごろ147.1億円23.8%児童福祉費・小学校費・中学校費・教育総務費・幼稚園費(一般会計)
現役世代19〜64歳ごろ5.0億円0.81%商工費・労働費(一般会計)
先輩世代65歳以上140.5億円介護保険特別会計・後期高齢者医療特別会計の歳出決算

単位は令和7年度決算。一般会計は支出済額(予算現額ではありません)。先輩世代の欄は一般会計ではなく特別会計2つの歳出決算なので、一般会計歳出比は出していません。

この表の、いちばん大事な注意書き

「未来/現役/先輩」の3分類は、決算書には書かれていません。私が費目を読んで振り分けた整理です。だから、この表だけで「市は現役世代に冷たい」と結論づけるのは間違いです。

一般会計の歳出617.7億円のうち、3世代に振り分けた152.1億円を除いた残りは、どの世代とも切り分けられない支出です。道路(土木費45.9億円)、消防(21.5億円)、ごみと健康(衛生費31.7億円)、借金の返済(公債費51.0億円)、市役所の運営(総務費104.0億円)。これらは全員が使っています。

とくに社会福祉費127.1億円は、障害者福祉・国民健康保険への繰出・高齢者福祉などが混ざっており、2026年8月30日時点で私は目レベルまで分解できていません。ここを分けられれば、先輩世代の欄はもっと大きくなります。

それでも並べる意味があるとすれば、「はっきりひもづく額」だけでこれだけ差があるという事実が見えることだと考えています。

Scope

市にできること、市にはできないこと

「市に言っても仕方ない」と諦める前に、「市に言えば動く」ことを知っておいてほしいと思っています。逆に、市にできないことを市に求めても時間が流れるだけです。分野ごとの根拠法令は 市にできること、できないこと にまとめています。

市が決められること
介護保険事業計画の中身3年ごとに市が策定します。サービスの見込み量や施設整備の計画はここで決まります
保険料の所得段階の刻み国の標準を踏まえたうえで、市が条例で段階を設定できます
地域包括支援センターの数と配置市が設置し、市が委託先を決めます
介護予防・日常生活支援総合事業市が独自に組み立てられる部分が比較的大きい領域です
要配慮者への災害時の情報伝達手段の選び方は市の判断です(災害対策基本法第56条第2項)
市では決められないこと
介護保険の給付率と負担割合国25%・県12.5%・市12.5%・第2号27%・第1号23%は法定です
後期高齢者医療の保険料率埼玉県後期高齢者医療広域連合が決めます。市ではありません
医療費の窓口負担割合国の制度です
年金の額と支給開始年齢国の制度です
要介護認定の基準国が定める全国共通の基準です

市にできないことでも、市議会から国や県へ意見書を出すことはできます(地方自治法第99条)。その求め方は 議会に声を届ける3つの方法 に書きました。

What I Do

私が議会でしていること

言いっぱなしにならないよう、実際の質問と答弁にリンクしています。会議録で確かめられます。

議会で取り上げたこと

令和8年3月定例会で、自主防災組織の連携について質問しました。令和8年9月定例会では、8月13日の冠水を受けて要配慮者への情報伝達をどの手段で担保しているかを危機管理監に問います。災害対策基本法第56条第2項は要配慮者への配慮を求めていますが、手段は書かれていません。通告全文は 令和8年9月定例会 一般質問 に。

数字で確かめられること

介護保険料が今後どこまで上がりうるかは、前提を動かして試せます。介護保険料は、どこまで上がるのかで、給付費の伸びと被保険者数を変えたときの保険料を計算できます。

数字を、自分で動かしてみてください

この世代に関わるテーマは、前提を変えて試せるようにしています。私の出した答えを信じる必要はありません。

先輩世代のシミュレーションを見る

Honest Notes

正直に書いておきます

正直に「140億円も使っているのか」と読まないでください

この140.5億円は市の一般会計とは別の特別会計で、財源の大半は保険料と国・県の負担金です。市が一般会計から繰り出しているのは法定の12.5%相当分などに限られます。「市が140億円を高齢者に配っている」という読み方は正しくありません。

正直に後期高齢者医療の会計が小さい理由

後期高齢者医療特別会計の歳出決算は23.5億円と、介護保険の5分の1です。これは医療給付の主体が埼玉県後期高齢者医療広域連合であり、市の会計は保険料の徴収と広域連合への納付が中心だからです。75歳以上の方にかかっている医療費そのものは、この数字より大きくなります。広域連合側の給付額は、2026年8月30日時点で未確認です。

正直にこのページの弱点

一般会計の社会福祉費127.1億円のうち、高齢者福祉に当たる額を分離できていません。老人福祉費という項目はありますが、私が確認できたのは予算現額1億9,287万円までで、支出済額は未取得です。ここを取れば、先輩世代にひもづく額はもう少し大きくなります。

Sources & Notes

作成:鈴木優作(三郷市議会議員/創政MISATO)
誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。