この街を、先につくってこられた方へ
これは手紙です。数字はほとんど書きません。ただ、いま起きていることをひとつだけ書かせてください。
使える制度があるのに、知らなかったから受けられなかった。この街で、いまも起きていることです。制度は、気づいた人だけが受けられる仕組みになっています。
矢印の向きを、逆にしたい
いまは、市民のほうが制度を探しに行く形です。広報を読み、窓口へ行き、申請書を書く。それができる方はいい。できない事情のある方が、そのまま漏れていきます。
私がやりたいのは、その逆です。市が把握している情報から、使える制度をこちらから知らせにいく。「あなたは、この制度が使えます」と、市の側から声をかける。これが「申請主義を終わらせる」ということです。
デジタルにしますが、窓口と電話は残します
ここは誤解されたくないので、はっきり書きます。デジタル中心の行政にしますが、窓口も電話も残したままにします。どちらかを選べる行政にする、という意味です。
デジタル化を「窓口をなくすこと」だと説明する人がいたら、それは違います。市の側が情報をデジタルで持つからこそ、「この方は制度に気づいていないのではないか」と気づけるようになる。取り残さないための道具として使いたいのです。
医療と介護は、できることを正確に書きます
医師を市が雇うのではありません。市ができるのは、医療機関をつなぎ、制度を整えること。訪問診療をしている市内の診療所と連携し、情報を共有する仕組みをつくる。「行く」から「来る」へ、少しずつ近づけていく。
介護を支えるのは制度だけではありません。近所づきあいが薄れていく街では、見守りの仕組みをつくり直す必要があります。自治会に加盟していなくても、つながれる選択肢を用意したい。
災害のとき、いちばん心配していること
令和8年8月13日、線状降水帯で市内の広い範囲が冠水しました。あのとき私が最も気にしたのは、情報が届きにくい方にどう届いたかです。災害対策基本法は、要配慮者への配慮を市に求めています。ただ、どの手段で担保するかは書かれていません。
だから9月の議会で、そこを正面から聞きます。「配慮しています」ではなく「この手段で、こう届けています」と答えられる状態にしたい。
市が把握している情報から、使える制度をこちらから知らせにいく。
約束できること、できないこと
できないことをできると言わない。これは自分に課しているルールです。市の権限の外にあるものは、はっきり外にあると書きます。
- 申請を待つ行政から、知らせにいく行政へ変えるよう議会で求め続けること
- デジタル化しても窓口と電話を残すよう、審議で確かめること
- 要配慮者への災害情報が、どの手段で届いているかを問うこと
- 見守りの仕組みを、自治会に入っていない方にも開くよう提案すること
- 介護保険の給付率や負担割合を変えること(法定です)
- 後期高齢者医療の保険料率を決めること(県の広域連合です)
- 年金の額や医療費の窓口負担を変えること(国の制度です)
- 要介護認定の基準を変えること(全国共通の基準です)
「約束できないこと」でも、市議会から国や県へ意見書を出すことはできます(地方自治法第99条)。その求め方は 議会に声を届ける3つの方法 に書きました。分野ごとの権限の切り分けは 市にできること、できないこと にあります。
この手紙の裏づけを、数字で
ここに書いたことの根拠は、令和7年度の決算をもとにした別ページに全部置いてあります。私の言葉を信じる必要はありません。数字のほうを見てください。
・先輩世代の方へ(数字で見る)
・この世代のシミュレーション — 前提を自分で動かせます
三郷の未来像の全体は 鈴木優作が描く三郷の未来、政策の全体像は 三郷をこうしたい にあります。