Mobility Support
22,566

75歳以上の人口(令和7年4月1日・住民基本台帳)

免許を返したあとの足を、
1人1回いくらで守るのか。

市内の路線バスには年6,796万円の運行委託が入り、コミュニティバスには1人乗るごとに520円の公費が入っています。新しい足をつくるなら、1回あたりいくらの公費なら続けられるのか。2つの方式を並べました。

6,796万円路線バス運行委託(令和8年度)
520コミュニティバス1人あたりの公費
27.1%高齢化率(令和7年4月1日)

2つの方式は、お金の出方が違う

乗り合いの足(デマンド交通)は、車両と運転手と予約の仕組みを市が用意する方式。利用が少なくても費用はほぼ固定で、1回あたりの公費は利用回数で決まります。コミュニティバス1系統の運営費は全国的に年3,000万〜1億円が目安です。

タクシー券は、既存のタクシーを使い、1回ごとに市が補助する方式。利用した分だけ費用が出るので、年間の公費は対象人数と利用率で決まります。

乗り合いの1回あたり公費=年間運営費 ÷ 年間利用回数 タクシー券の年間公費=対象人数 × 利用率 × 月の回数 × 12 × 1回の補助

前提を、あなたが動かしてください

起点は75歳以上22,566人と、コミュニティバスの1人520円。どちらの方式も、市が決められます。

車両・運転手・予約システム。全国的な目安は3,000万〜1億円。初期値は中間の6,000万円。

6,000万円/年

年300日運行として。利用が少ないほど、1回あたりの公費は跳ね上がります。

60回

免許を返した人、バス停まで歩けない人。実際の申請率は制度設計で大きく変わります。

10%

通院と買い物で月2回、という置き方。

2回

初乗り程度の500円から、1,000円まで。

500円/回
乗り合い:1回あたりの公費
乗り合い:年間の公費
タクシー券:年間の公費

そもそも、誰の予算か

路線バスを走らせるのは民間の事業者、コミュニティバスと乗り合いの足は市。タクシー券も市の単独事業になります。

負担するのは割合・立場性格
路線バス民間事業者市は運行委託・補助で関わる(令和8年度6,796万円)
コミュニティバス市が決めて事業者に委託。1人520円の公費
乗り合いの足市(事業者と)地域公共交通計画に位置づければ国の補助に乗る
タクシー券市の単独事業。対象と補助額を要綱で決める

国の補助は「計画に載っている事業」にしか付きません。思いつきで走らせないことが、続けるための条件です。

この試算で、いちばん揺れやすいところ

都合の悪い前提こそ、先に書いておきます。

  • 運営費の幅は全国の一般値です。三郷で実際に見積もれば、車両の台数と運行時間で大きく変わります。
  • 利用回数は仮定です。利用が伸びなければ1回あたりの公費は跳ね上がり、伸びれば下がります。実証運行で確かめるしかありません。
  • タクシー券の利用率は制度設計しだいです。対象を「免許返納者」に絞るか「75歳以上全員」にするかで、人数は数倍変わります。
  • いまの路線バスが減ったときの影響は入れていません。新しい足がいまの路線の客を奪えば、路線バスの側がさらに減る可能性があります。

したがって、この数字は「予測」ではありません。「前提がこうなら、お金はこの方向に動く」という関係の確認です。

私の考え

数字を並べて分かるのは、「どちらが安いか」は利用者の数で逆転するということです。使う人が多ければ乗り合いの足が安く、少なければタクシー券のほうが安い。

だから私は、三郷中央を起点に一路線から試すと言っています。まず実証運行で利用回数を確かめ、その数字で方式を決める。いきなり全域ではやらない。

そして、無料化より先に路線を残す。乗れるバスがあって初めて、運賃の議論に意味が出ます。詳しくはなぜバスは減るのかに書きました。

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Sources & Assumptions

  • 75歳以上22,566人(15.9%)、65歳以上38,552人、高齢化率27.1%: 住民基本台帳(令和7年4月1日)。
  • 路線バス運行委託 67,960千円: 令和8年度当初予算。コミュニティバス1人あたり公費520円: なぜバスは減るのかの集計。
  • コミュニティバス1系統の運営費の目安(年3,000万〜1億円): 全国の自治体事例の一般値で、三郷市の見積もりではありません。
  • 利用回数・利用率・補助額はすべて仮置きです。実証運行の数字に置き換えるべき箇所です。
作成:鈴木優作(三郷市議会議員/創政MISATO)
数字の誤りや、前提の置き方へのご指摘をお待ちしています。